診療について

・「観ること、聴くこと、触れること」を大切にしながら、中医学に基づく弁証論治の考え方を用いて、論理的に病の根本治癒を目指します。

・一回の施術で刺鍼するツボは基本的に一穴、鍼は一本です。刺さない鍼をつかうこともあります。

・現代を生きる「繊細で敏感な日本人」に合わせ、やさしく丁寧に、刺激はできるだけ小さく、かつ最大限の効果を出せる治療を目指します。※外人さんも、もちろん大丈夫ですよ。

・肩こり、腰痛、風邪などはもちろん、内科、皮膚科、婦人科、小児科から難病と呼ばれるものまで、多種多様な病に対応いたします。

・あくまでも根本治療のための鍼灸です。慰安のためのマッサージ、凝りや痛みがあるからという理由での局所への刺鍼は、ご希望があってもお応えできません。

・ご質問にはできるかぎり丁寧に、分かりやすくお答えいたします。
治療道具について

毫鍼

20151006 (117)     135

もっとも多く使用する鍼です。髪の毛ほどの太さでとても浅く刺すことが多く、痛みがほとんど無いため「置いただけ?」と感じることがあるくらいです。しかし、選び抜かれた一穴のみに刺鍼することで全身の気血の流れを大きく動かし、患者さんの自然治癒力を最大限に高めてくれるのです。

打鍼

149     137

太くて先の丸い金属製の鍼をお腹に当て、木槌でコンコンと打ち響かせることで全身の気を動かします。子供さんや気の動きが敏感な状態の方に適します。

古代鍼

156     145

ツボに当てたり、かざしたりすることで大きく気を動かします。先は尖っていますが刺すことはありません。こちらも小さなお子さんや敏感な状態の方にとても効果的な鍼です。

20151006 (121)     142

艾(もぐさ)を米粒の半分くらいの大きさに捻り線香で火をつけて施術します。
熱さ、火を消すタイミングなど、お身体の状態に合わせて適切に用いることで大きな効果を発揮します。

適応疾患
下記の症状の方には鍼灸治療が有効です。※WHO(世界保健機関)の鍼灸適応疾患参照

【循環器系疾患】

心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

【呼吸器系疾患】

気管支炎・喘息・風邪および予防

【消化器系疾患】

胃腸病(胃炎,消化不良,胃下垂,胃酸過多,下痢,便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾

【代謝内分秘系疾患】

バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

【神経系疾患】

神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症

【運動器系疾患】

関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症

【生殖、泌尿器系疾患】

膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

【婦人科系疾患】

更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

【耳鼻咽喉科系疾患】

中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

【眼科系疾患】

眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

【小児科疾患】

小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・
耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

患者さんの声
【大阪府豊中市/O様(80歳)女性】
主訴:全身の痛み(某総合病院の脳神経内科にて、「脳の一部が壊れているため、治すことはできない」と言われた後来院)

7年前に思いがけない病にとりつかれて、しかも西洋医学では見離され、とことん落ち込んでおりました。偶々通院していました眼科院の同じビルに東洋医学の扇町クリニックに気づき、約5年9か月前にすがる思いで飛び込みました。そこで大沢院長と足立先生に問診をしていただき、翌日から早速鍼灸治療が始まりました。
以前、鍼治療もうけたことがありましたが、それまでとは全く違った治療法で、先生に全面的に委ねさせていただき、治療していただこうと思いました。体調の良くないときは毎日治療していただいたことも幾度かありましたが、私なりに最悪の状態の時のことを思うと、年月と共に考えられない程よくなり、先生には感謝の気持ちでいっぱいです。
平成26年11月19日に桂翔院として足立先生は独立なさいました。勿論私も素敵な桂翔院でより一層気持ちよく、リラックスして治療をしていただいています。
現在の西洋医学の治療では、検査検査そして薬、と悪循環で少しも思うように良くならないと嘆く友人が多く、その点私は、鍼灸や東洋医学は安心して先生にお任せできます。西洋医学も東洋医学もお互いにコラボ出来る先生方がどんどん増えて欲しいと最近常に考えています。

●●●桂翔院からのコメント●●●
西洋医学では病名すら付けられない、日本では症例のない病気だと言われ、ひどく落ち込んで来院されたのを鮮明に覚えています。

私たちの医学では、どのような状態であっても「気血の停滞や過不足」、また「五臓六腑のアンバランス」など具体的な変調として的確にとらえることができ、またそれらを整えることであらゆる病気・症状に対処していくことが可能だと考えています。

たとえ西洋医学で難病と診断されるような病気でも同じです。「原因不明」と言われていても、意外にあっさりと治ってしまうことも多くあります。

O様は長年にわたる心身の過労から、気血の停滞が強く、身体の深部に熱を籠らせておられました。症状が大きく好転するまでには時間がかかりましたが、根気よく通っていただけたことが、治癒に繋がったと思います。

現在もいくつかの症状を自覚しておられますが、これらの症状も次第に治っていきますので、安心して通院していただければと思います。

【大阪府大阪市/K様(40歳)女性】
1)当院で治療を受けられての、具体的な症状の改善について。
●陥没乳頭(手術適応と言われていたもの)
●子宮内膜症:2007年に卵巣の皮様嚢腫、チョコレート嚢腫を開腹手術にて摘出。2009年にOKC(=扇町漢方クリニック)にて鍼灸治療を始めるまでは、ピルで再発防止をしていたが、鍼灸治療開始と同時にピルを中止。2015年現在、再発無し。)
月経痛もほぼ無いくらいになっている。痛み止めも使っていません。

●ほとんど出なかった涙が出るようになった

2)その他の変化
●治療を通して、自分の身体の特性、特に消化器が弱いことを教えてもらって、食事の内容についても自分に合うものに変えていきました。その途中で今まで約20年「原因不明」「検査してもムダ」「気持ちの問題」と言われてきた腹痛発作が「膵臓からの痛み」「消化器・消化管からの痛み」ということが分かりました。
(西洋医学のほうで改めて検査した結果、軽度の慢性膵炎・逆流性食道炎(バレット)・萎縮性胃炎・胆嚢腺筋腫症がある、という診断を受けました)
新たに膵臓の薬は増えましたが、痛みの原因が分かり、予防法があり、対処の仕方もあるということが分か
って、不安が減りました。
●自分のデリケートな身体を保っていくために、生活改善を試みた結果、人間関係を整理して、夜安心して眠れる環境にし、また別の人間関係の境界線も引き直し、それからは腹痛発作は起きていません。
治療を通して、生活を変えていくことができたと思っています。
●また、食事面や体力面など、他の人と全く違うので、人の中に入っていくことがなかなかできず、つらい
気持ちもありますが、治療の中で、慰めてもらったり、励ましてもらったり、笑わせてもらったりして、自
分の特性として受け入れていく気持ちになれました。
生きていくことが以前ほど苦痛ではなくなり、前向きな自分を感じられるようになりました。

3)鍼灸や東洋医学についての印象
人に優しい医学だと感じます。初診問診の時に、本当に丁寧に今までの経緯を聞いてもらえて、ここでなら(鍼灸でなら)体調が良くなるだろうと思って、そしてその通りよくなってきました。
生活の上での養生法も丁寧に教えていただけるので、自分の身体を以前よりは大切にできるようになったと感じています。

4)桂翔院や鍼灸医学に期待すること
全国どこででも、「病気を治せる」鍼灸師さんが一人でも増えてほしいと願っています。

5)その他
足立先生の治療を受け始めて6年が経ちました。治療では身体のことはもちろん、気持ちの面もたくさん話をさせてもらっています。話すことで整理がついていくこともあって、いつも治療時間が長くなってしまって申し訳ないな、と思いつつ、話をさせてもらっています。
まだ不安定になることもあり、治療中に泣いてしまうこともあるのですが、そういう時も一切否定せず、
最後まで話をさせてもらえることが、本当に有り難いです。他にはこういうことができる場所は無くて、
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
ちょっと大げさかもしれませんが、OKC・桂翔院での治療を通して、足立先生には人生を支えて応援して
もらっているように感じています。
桂翔院でも治療を通じて、一人でも多くの方が、自分を肯定できて、自分を大切にしながら人生を歩んで
行けるようになればいいなと思っています。
私自身は、これからも鍼灸での治療を第一選択肢として、できるだけそうしていけたらいいなと思ってい
ます。足立先生はじめ、スタッフの皆様、これからもよろしくお願いします!

●●●桂翔院からのコメント●●●
たくさん書いていただきありがとうございます!

この方のように、西洋薬の服用を続けながら治療をさせて頂くことも多くあります。決して西洋医学を否定
するのではなく、その時点での「その患者さんの心と身体にとって最適な治療方法」を考えていくことが大事だ
と思います。

また、K様のようにいくつもの症状が並行して改善していくのが、東洋医学の一つの特徴です。
一番つらいとおっしゃる症状(=主訴)が変化する前に、それ以外に様々な変化が起こってくることもよくあることです。

耳鼻科、内科、婦人科etc…と分けず、一本の鍼でその患者さんを丸ごと治療させてもらえるのが鍼灸医学の素晴らしさだと常々感じています。

毎日の治療を通して様々なことを学ばせていただいておりますが、K様がおっしゃるように、「自分自身を
大切に思えるようになる」ということは、治癒へのひとつの近道ではないかと思います。