当院の理念

~「病の中に光を見る」~

私たちの役割は、日本の伝統医学である「鍼・灸」を用いて病を治し、患者さんにより健やかな身体・気持ちになっていただくことです。その中で、病気や症状を敵とみなし、それらを悪者として排除し消失させることだけが治すことではなく、病むことになった背景や原因などを含めた、その「病の意味」を深く汲み取り理解することが、未来の状態までをも見据えた本当の意味での治療であると考えます。

患者さんが現在抱えている痛みや苦しみの中にこそ、今後の人生において、より健やかに暮らしていくための光ともいうべきヒントが隠されているのだと思います。

当院では、一人一人の患者さんの言葉にじっくりと耳を傾け、さらには言葉にならない身体からのメッセージに心を傾けることを大事とします。そして、数千年前に中国で生まれ、のちに日本に伝わり、この国の気候・文化にあわせて独自の進化を遂げてきた伝統的な鍼灸医学を駆使して、誠心誠意、診療させていただきます。

また当院での鍼灸治療は、現代社会を生きる繊細で敏感な日本人の心身にもっとも適した治療法であると自負しております。それによって一人でも多くの患者さんが、症状の改善だけでなく、身体という器を大切に、自らの「気持ち」の在り方を感じながら、日々を健やかに暮らしていただけますよう、この医学の実践と研鑽につとめて参りたいと思います。

 院長 足立尚哉